66歳を迎えてなお、新たな挑戦に挑む札野貴司さん。現在は、天然ゴム製の寝具やクッション「Bodydoctor®」の販売を軸に、地元に根ざした事業を展開。「どんな商品も最後に決め手になるのは人柄」と語る彼の言葉には、人生と商売への真摯な姿勢がにじんでいました。
挑戦の始まり──多彩な経歴を持つ異色の経営者
「人生は一度きりだから、何にでも挑戦してきました」と笑うのは、ポジドライヴ株式会社の代表取締役・札野貴司さん。空手指導員、劇団員、テストライダー、タンクローリー運転手……。その経歴は実に多彩です。
しかし、30歳を過ぎた頃、彼の心にある問いが生まれました。「果たして自分は、このままの人生で終わっていいのだろうか?」。その問いが彼を32歳での独立へと駆り立てました。
「親友には、営業なんて絶対に向いてないと言われましたね(笑)。でも、人柄を売ることで勝負しようと決めていたんです」。独立して初めて挑んだのは、有名工具メーカー「Snap-on Tools」の販売代理店。毎日顔を出し続ける札野さんの誠実さに、最初は冷たい態度を取っていた整備士たちも、次第に「札野さんから買いたい、むしろ買わせてほしい」と言うようになったそうです。結果、彼は未経験スタートからわずか3か月でルーキーオブザイヤーを獲得するまでになります。
転機を掴む──「Bodydoctor®」との出会い
営業活動を続ける中で、札野さんは運命的な出会いを果たします。それが、『Bodydoctor®(ボディドクター)』のクッションやマットレスでした。「試しに使ってみたら、こんなにいいものは他にないと。あまりに良かったので、すでにお取引のあったお客様に紹介したら、これが大ヒット!間違いない、これはいけると確信しました」。
Bodydoctor®の強みは、最高品質の天然ラテックスを100%使用していること。天然ゴムの素材による高い快適性が、唯一無二の使い心地を生み出しているのだそうです。
「良いものを売るには、まず自分が納得できる商品でなければいけない」と語る札野さん。「営業車にマットレスを積んで、一度寝っ転がってもらえれば必ずわかってもらえる。無理に売ることはしません」と、その顔には自信が溢れています。
「人柄で勝負する」という信念
「どんなに良い商品でも、人柄が悪ければ買ってもらえません。信頼を積み重ねることが何より大切なんです」。この姿勢が、顧客との強い絆を築き、多くのリピーターを生んでいます。
「普段から、なるべく自分に関する情報は積極的に発信するようにしているんです。以前までなら、自分を知ってもらえるのは顔を出せる範囲のみ。ですがインターネットが普及した今となっては、もはや全国が自分のテリトリーになり得ます。全国の人から『札野から買いたい!』と思ってもらいたいですね」。
次の10年に向けて──夢を追い続ける決意
66歳を迎える札野さんですが、挑戦はまだまだ続きます。「あと10年は全力で働き、次の世代に仕事を引き継ぎたいです。そのあとは、バイクで日本や世界を旅するのが夢ですね」。仕事への情熱を持ちながらも、彼の目は未来に向いています。
ポジドライヴ株式会社では、自社商標によるオリジナル商品も展開中。Bodydoctor®と同じ100%天然のラテックスフォームを中材に使用した「バイク専用座席シート『バイク座シート®』『Dr.モペット®』」は、業界でも最高級製品として名高く、違いのわかる一流のバイク乗りのこだわりに応えているそうです。
「商売は簡単ではないですが、やめるつもりはありません。小さな成功を積み重ねて、いつか大きな夢を叶えます」。その言葉からは、商売人としての誇りと、諦めない心が溢れています。
ポジドライヴ株式会社
〒183-0011
東京都府中市白糸台2-63-65 スカイコート105
TEL : 090-8879-0206
WEB:https://posidrive.jp/
《事業内容》
・二輪車用品の企画・販売
・寝具の企画・販売食料品の販売